厚生労働省は5月14日、従前(5月6日)に公表していた雇用調整助成金の申請手続きの更なる簡素化について、より詳細なリーフレットを公表しました。
また19日には記入マニュアル等も公表される予定とのことです。
助成額の算定方法を大幅に簡略化し、雇用調整助成金の手続を更に簡素化します
1.実際の休業手当額による助成額の算定
雇用調整助成金の助成額は、これまで「平均賃金額」を用いて算定していましたが、小規模事業主(従業員が概ね20人以下)は「実際に支払った休業手当額」により算定できるようになります。
「助成額」= 「実際に支払った休業手当額」×「助成率」
<支給申請も簡素化されます>
① 申請様式を簡単に記入できます。
② 記入の仕方がわかるマニュアルを作成します。
※ 5月19日(火)に公表しますので、しばらくお待ちください。
2.休業等計画届の提出が不要に
申請手続の更なる簡略化のため、休業等計画届の提出を不要とし、支給申請のみの手続とします。
※ 休業等計画届と一緒に提出していた書類は、支給申請時に提出していただきます。
3.平均賃金額の算定方法の簡素化
①「平均賃金額」を「源泉所得税」の納付書で算定できます
平均賃金額の算定は、これまで「労働保険確定保険料申告書」を用いて算定していましたが、「源泉所得税」の 納付書により算定できるようになります。
一人当たり「平均賃金額」 = 納付書の「支給額」÷「人員の数」
②「所定労働日数」の算定方法を簡素化します
年間所定労働日数は、これまで過去1年分の実績を用いて算出していましたが、休業実施前の任意の1か月分をもとに算定できるようになります。
「年間所定労働日数」= 「任意の1か月の所定労働日数」× 12
(所定労働日数の計算例)
○週休2日制で祝日が労働日の正社員が大多数を占める場合は、週40時間制として、「月22日」または「年261日」とすることができます。
○ 正社員(週休2日制で祝日が労働日)、パート社員など非正規労働者をそれぞれ雇用している場合は、「正社員」は「月22日」、「非正規労働者」は「最も人数の多い所定労働日数」で全
員働いているとみなし※加重平均することができます。
※ 例えば、月単位(月16日など)や週単位(週4日など)で所定労働日数が決まっている場合には、こうした月・週単位での所定労働日数をもとに算定します。
*計算例*
(正社員): 20人
(非正規労働者):月15日勤務4人、月16日勤務10人、月17日勤務6人の場合
(正社員)22日×20人+(非正規)月16日×20人÷ 40人(合計人数)
=月の所定労働日数 19日
■「助成額の算定方法を大幅に簡略化し、雇用調整助成金の手続を更に簡素化します」 -リーフレット