良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等 の一部を改正する法律案の概要
■改正の概要
<Ⅰ.医師の働き方改革>
長時間労働の医師の労働時間短縮及び健康確保のための措置の整備等 (医療法) 【令和6年4月1日に向け段階的に施行】
医師に対する時間外労働の上限規制の適用開始(令和6年4月1日)に向け、次の措置を講じる。
・ 勤務する医師が長時間労働となる医療機関における医師労働時間短縮計画の作成
・ 地域医療の確保や集中的な研修実施の観点から、やむを得ず高い上限時間を適用する医療機関を都道府県知事が指定する制度の創設
・ 当該医療機関における健康確保措置(面接指導、連続勤務時間制限、勤務間インターバル規制等)の実施 等
<Ⅱ.各医療関係職種の専門性の活用>
1.医療関係職種の業務範囲の見直し (診療放射線技師法、臨床検査技師等に関する法律、臨床工学技士法、救急救命士法) 【令和3年10月1日施行】
タスクシフト/シェアを推進し、医師の負担を軽減しつつ、医療関係職種がより専門性を活かせるよう、各職種の業務範囲の拡大等を行う。
2.医師養成課程の見直し (医師法、歯科医師法) 【①は令和7年4月1日/②は令和5年4月1日施行等】 ※歯科医師も同様の措置
①共用試験合格を医師国家試験の受験資格要件とし、②同試験に合格した医学生が臨床実習として医業を行うことができる旨を明確化。
<Ⅲ.地域の実情に応じた医療提供体制の確保>
1.新興感染症等の感染拡大時における医療提供体制の確保に関する事項の医療計画への位置付け (医療法)【令和6年4月1日施行】
医療計画の記載事項に新興感染症等への対応に関する事項を追加する。
2.地域医療構想の実現に向けた医療機関の取組の支援 (地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律)【令和3年4月1日施行】
令和2年度に創設した「病床機能再編支援事業」を地域医療介護総合確保基金に位置付け、当該事業については国が全額を負担する
こととするほか、再編を行う医療機関に対する税制優遇措置を講じる。
3.外来医療の機能の明確化・連携 (医療法) 【令和4年4月1日施行】
医療機関に対し、医療資源を重点的に活用する外来等について報告を求める外来機能報告制度の創設等を行う。
<Ⅳ.その他> 持ち分の定めのない医療法人への移行計画認定制度の延長 【公布日施行】
■概要
https://www.mhlw.go.jp/content/000731828.pdf
■要綱
https://www.mhlw.go.jp/content/000731829.pdf
■法律案案文・理由