「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」に基づき、2022年4月1日より国民年金手帳は、基礎年金番号通知書へ切り替えられます。通知書の運用について、パブリックコメントが出されており、予定では5月に公布、来年4月1日に施行となっています。以下、改正概要の抜粋を掲載致します。
<改正の概要>
■厚年則の一部改正
〇 厚生年金保険の被保険者であった者が改めて被保険者の資格を取得した場合及び初めて厚生年金保険の被保険者の資格を取得した場合は、通知書その他の基礎年金番号を明らかにすることができる書類(以下「通知書等」という。)を事業主に提出しなければならないこととする。ただし、事業主に個人番号を提供する場合は、当該提出は不要とする。
〇 被保険者が氏名を変更した場合に事業主に対する氏名変更の申出を行う際、通知書の提出は求めないこととする。また、これに伴い、事業主が氏名変更の申出を受けた場合に通知書に変更後の氏名を記載しなければならない旨及び変更後の氏名を記載した通知書を被保険者に返付しなければならない旨の規定は設けないこととする。
〇 老齢厚生年金の裁定の請求等を行う際に提出する請求書等には、通知書等を添えなければならないこととする。
〇 厚生労働大臣は、初めて厚生年金保険の被保険者の資格を取得した者に対し、通知書を作成して交付することとする。
■国年則の一部改正
〇 厚生労働大臣は、初めて国民年金の被保険者の資格を取得した者及び共済組合の組合員等に対し、通知書を作成して交付することとする。
〇 通知書には、①基礎年金番号、②氏名(片仮名で振り仮名を付すものとする。)及び生年月日、③通知書を交付した日を記載しなければならないこととする。
〇 被保険者は、通知書を滅失し、若しくは毀損したとき又は通知書に記載された氏名に変更があるときは、厚生労働大臣に対し、通知書の再交付を申請することができることとする。また、厚生労働大臣は、当該申請があったときは、通知書を作成し、被保険者に交付しなければならないこととする。
〇 老齢基礎年金の裁定の請求等を行う際に提出する請求書等には、手帳に代えて通知書等を添えなければならないこととする。
〇 国年則第 83 条の8の規定により共済組合の組合員等に交付される基礎年金番号に関する通知書(以下「基礎年金番号に関する通知書」という。)は廃止することとする。
〇 通知書の作成及び交付に係る事務については、日本年金機構(以下「機構」という。)に委託することとする。
■年金手帳の様式を定める省令(昭和 49 年厚生省令第 40 号)の廃止
〇 手帳の様式を規定している年金手帳の様式を定める省令を廃止することとする。
■手帳の廃止に伴う経過措置
〇 本省令案の施行の日(令和4年4月1日。以下「施行日」という。)において手帳又は基礎年金番号に関する通知書(以下「手帳等」という。)の交付を受けている者(以下「既交付者」という。)に対しては、通知書を交付しないこととする。
〇 既交付者は、手帳等を滅失し、若しくは毀損したとき又は手帳等に記載された氏名に変更があるときは、機構に対し、通知書の再交付を申請することができることとする。また、機構は、当該申請があったときは、通知書を作成し、被保険者に交付することとする。
〇 施行日において現に交付されている手帳等について、年金関係手続の請求書等に添付する書類として引き続き使用することができるよう、施行日以後は、本省令案による改正後の各法令の規定による「基礎年金番号を明らかにすることができる書類」とみなして使用することができることとする。
〇 施行日において行われている手帳の再交付の申請については、改正後の規定により行われた通知書の再交付の申請とみなすことができることとする。
〇その他国民年金手帳の廃止に伴う所要の経過措置を設ける。
■施行期日等
公布日:令和3年5月(予定)
施行日:令和4年4月1日
■年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備に関する省令案(概要)
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000218077
■パブリックコメント
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495210008&Mode=0