厚生労働省では、5月7日、昨年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」における重点監督の実施結果について取りまとめ、公表しました。
平成31年4月1日から、長時間労働の抑制を図るため、時間外労働の上限(※)を設けるなどの労働基準法の改正を始めとする働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(平成30年法律第71号)が順次施行されています。
今回の重点監督は、長時間の過重労働による過労死等に関する労災請求のあった事業場や若者の「使い捨て」が疑われる事業場などを含め、労働基準関係法令の違反が疑われる9,120事業場に対して集中的に実施したものです。その結果、違法な時間外労働等の労働基準関係法令違反が認められたため、それらの事業場に対して、是正に向けた指導を行いました。厚生労働省では今後も、長時間労働の是正に向けた取組を積極的に行っていきます。
【重点監督結果のポイント】 (1)監督指導の実施事業場: 9,120事業場 (2)主な違反内容[(1)のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場] 1 違法な時間外労働があったもの: 2,807事業場(30.8%) うち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が 2 賃金不払残業があったもの: 478事業場( 5.2%) 3 過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの: 1,829事業場 (20.1%) (3)主な健康障害防止に係る指導の状況[(1)のうち、健康障害防止のため指導票を交付した事業場] 1 過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導したもの: 3,046事業場 (33.4%) 2 労働時間の把握方法が不適正なため指導したもの: 1,528事業場(16.8%) |
※施行に当たっては、経過措置が設けられており、時間外労働の上限規制に関する規定の中小企業等への適用は、原則として、令和2年4月1日から施行されています。
(出所)厚生労働省HP