淀川労務協会 業務部の三浦です。
「男と女は別の生き物」
とは昔から良く聴く言葉ですが、上司と部下の関係でもこれが顕著に顕れる場面があります。
外出先から部長Aさん(男性)が帰社するなり、部下のBさん(男性)とCさん(女性)の二人が揃って「業務について少し相談したいことがあるのですが・・・」と寄ってきました。(内容的にはどちらも重要性・緊急性のあるものでは無さそうです。)
部長Aさんは次の外出先が控えているため両方の相談を聞く時間はありません。
この場合、Aさんはどちらの相談を優先して聞くべきでしょうか?
結論から申しますと、モチベーションの観点からは基本的にはCさん(女性)の相談を聞いておいた方が無難といえます。
理由をご説明します。
「私と仕事のどちらが大事なの?」
男女の恋愛関係においてよく女性から耳にするセリフです。
この言葉の裏には、「私の方が大事ならもっと私のことをかまってよ・・・」というメッセージが込められています。
これに対する男性の言い分はこうです。
「親密なのだから後回しにしても許されるだろう」
「彼女なら後回しにしても理解してくれるだろう」
つまり、一般的に「信頼関係が強いからこそ優先して貰いたい」と考えるのが女性であり、「信頼関係が強いからこそ後回しにしても大丈夫だ」と考えるのが男性なのです。
別の事例でご説明しましょう。
定食屋に行くと「いつもの」と頼む人を見かけます。
そのほとんどは男性です。
男性が求めるのはこのような「黙っていても通じ合える」関係、つまりは「戦友的な関係」です。店長との見えない絆のようなものに男性客は酔うのです。
このような客はお店が忙しそうな時に後回しにされても不機嫌にはなりません。
逆に店長に「後回しにしても信頼関係が崩れない」と思われていることに満足するのです。
おわかりの通り、逆に「常連なんだから優先して」と考えるのが女性です。
上述の事例ではBさんにそっと目で合図をしてCさんの相談を聞く。
小さな話ですが、部下双方の機嫌を損ねないように上司が知っておいた方が良い心理スキルかもしれませんね。