淀川労務協会の三浦 です。

 
この土日を利用して社員ほぼ全員で社外研修を受講してきました。
個々人が個別に外部研修を受講することは良くあるのですが、全体での受講は当協会初めての試みで、とても新鮮なものとなりました。

 
研修の内容は所謂、「組織活性化セミナー」で、流れとしてはおおむね以下の通りです

 
 
1) 2人1組で交互にインタビューを行う。過去の成功体験等を振り返る事により、その際のモチベーションの源泉や成功のキーポイントを明確化する。
2) このインタビューの内容を他己紹介していき、チーム全体で共有する。
3) 2)で重要なフレーズだと思われるものを付箋に書き出し、グルーピングする。
4) グルーピングされたもので付箋の数が特に多いもの(共通の意識)を連想させるようなオブジェをチームの皆で作る ※ 図画工作です
5) 次は、過去を振り返るのではなく、「最高の職場を実現するために必要なこと」というテーマで1)~3)を同様に行う。
6) グルーピングされたもので付箋の数が特に多いもの(共通の意識)を主な材料として、淀川労務協会のあるべき未来を2分間の寸劇で表現する
7) 5)、6)をベースにして、労務協会が目指したい姿の〝宣言文″を作る
8) 目指したい姿の宣言文を実現するために重要なことの上位4項目を選出し、メンバーを4チームに分け、各々の具体的施策を考え発表する。その際、次回の協議日時と具体的施策の実現期日を決める。

 
 
このような人材・組織開発系のセミナーは、そのアプローチに多少の違いはあっても、いわゆる共通の「型(類似性)」があり、職業柄、課題に取り組む上で〝その意図するもの″がどうしても見えてきたりする訳ですが、それでも機会があれば同じものでも何度でも受けたいと思います。なぜなら同じ研修であっても、教材の出来そのものより、むしろ講師の能力で研修成果に大きな差が生じるとこれまでの経験で実感しているからです。

 
今回の講師の先生は特にファシリテーション能力に長けておられ、ワークを通じて良い研修成果を得ることができました。

 
私見として講師の先生がこの研修で重視したポイント(研修のセールスポイント)は以下だと考えます。

 
① 組織開発で重要なのは研修成果をいかにして組織に定着させるかという事です。
宣言文やオブジェ、寸劇の映像記録はシンボリック的なものとして、研修成果の組織への定着への一助となります。

② 講師は基本的に何かを決めることはありませんし、勿論、押し付けることもありません。研修参加者に決めさせることの手助けを行います。なぜなら自分で決めたことなら積極的に取り組まざるをえないからです。取り組まなければ自己矛盾に陥ります。

③ 7)のプロジェクトの次回協議日時と最終的な実現期日をその場で決めさせている点です。ワタミフード社長で有名な、「夢に日付を」です。

④ ワークの時間設定が絶妙です。オブジェ作成や寸劇の時間はかなりタイトに設定されており、困難な課題を与えられた場合でもチームが協力して行えば一定の成果を為しえるという成功体験を醸成します。 一方、組織の今後の道標となるべき〝宣言文″の作成については、妥協を生まないようあえて時間を制限せず、全てのメンバーの納得が得られるまで待っておられました。(結局2時間かかりました)

⑤ 自分を知り、他人を知り、過去を知り、未来を考える。 という一連の流れが納得感を生む。

 
組織開発系の研修をご検討されている方は、費用や内容よりも、是非、講師の評判でお決め頂くことをおすすめ致します。