業務部の松井です。
4月より新年度がスタートしました。
アベノミクスにより、円安、株高で好景気に期待感が高まるここ最近ですが、ご存知のように4月より改正労働契約法が施行されております。
大きな改正点は、「無期転換制度」、すなわち有期労働契約者が4月以降継続した通算期間が5年を超えた6年目に無期転換の申し込みができる権利が発生するということです。
この法改正は、従来の「労働契約締結の自由」を覆すような大きなインパクトを持っております。
背景としては、非正規労働者が急激に増えてきた(平成23年35.7%)、雇用の不安定、待遇の低さ等で正社員との格差が出てきた、ということが挙げられております。
しかしながら、日本は従来終身雇用を前提とした、正社員中心の長期安定雇用が基本となり、ただ景気変動による企業の雇用調整をスムーズにするために、有期雇用契約による非正規雇用が認められてきました。
今回の法改正は、正社員中心の長期安定雇用と非正規雇用という、2つの雇用体系を混乱させる要素が十分あります。
今後の雇用・人事体系を注意深く見守っていく必要があります。