業務部の三浦です。

 LCC(格安航空会社)のスカイマーク・エアラインズ社のサービスコンセプトが面白いというので今更ですがちょっと読んでみました。(頁末参照)

 個人的に、潔くてとても良いと思いました。

 「値段は下げてもサービス水準はなるべく維持しなければ・・」という固定観念に縛られていることが、悪しき低価格競争に発展し、経営や業界全体を苦しめるのだと思います。

 値段を下げたならそれに合わせて「何か」を排除すればよいのです。

 この「何か」がサービスの核の部分であっては困りますが、航空会社の最大の使命である「①定刻に ②安全に ③目的地に着く」という3点はこのサービスコンセプトにしっかり意識されています。「④ストレス無く」は絶対事項ではありません。

 大手航空会社は、「業界全体の評判を悪化しかねない」と牽制していたようですが、それは違うと思います。

 「棲み分け」は足を引っ張り合わない競争(多様化)として顧客の選択肢を広げ業界全体の発展に繋がります。
 結果、「片方」の価値に気づき「不要な片方」の淘汰が起こるかもしれませんが、それは致し方ないことです。

 会社が受け入れる客を選び、客が会社を選ぶ。 
 お互い納得した上で適正なお金を支払いサービスを受ける。

 インターネットの普及により双方向型のマーケットと化した今、「棲み分けられた多様性」は避けて通れない道なのだと思います。

『スカイマーク・サービスコンセプト』

スカイマークでは従来の航空会社とは異なるスタイルで機内のサービスをしております。「より安全に、より安く」旅客輸送をするための新しい航空会社の形態です。つきましては皆様に以下の点をご理解頂きますようお願い申し上げます。

1.お客様の荷物はお客様の責任において収納をお願いいたします。客室乗務員は収納の援助をいたしません。

2.お客様に対しては従来の航空会社の客室乗務員のような丁寧な言葉使いを当社客室乗務員に義務付けておりません。客室乗務員の裁量に任せております。安全管理のために時には厳しい口調で注意することもあります。

3.客室乗務員のメイクやヘアスタイルやネイルアート等に関しては「自由」にしております。

4.客室乗務員の服装については会社支給のポロシャツまたはウインドブレイカーの着用だけを義務付けており、それ以外は「自由」にしております。

5.客室乗務員の私語等について苦情を頂くことがありますが、客室乗務員は保安要員として搭乗勤務に就いており接客は補助的なものと位置づけております。お客様に直接関わりのない苦情についてはお受けいたしかねます。

6.幼児の泣き声等に関する苦情は一切受け付けません。航空機とは密封された空間でさまざまなお客様が乗っている乗り物であることをご理解の上で搭乗いただきますようお願いします。

7.地上係員の説明と異なる内容のことをお願いすることがありますが、そのような場合には客室乗務員の指示に従っていただきます。

8.機内での苦情は一切受け付けません。ご理解いただけないお客様には定時運行順守のため退出いただきます。ご不満のあるお客様は「スカイマークお客様相談センター」あるいは「消費生活センター」等に連絡されますようお願いいたします。