業務部の松井です。
「平成25年度労働時間等総合実態調査結果」が今年10月に厚生労働省労働基準局から8年ぶりに発表されました。
調査は平成25年4月から6月までの間、全国の労働基準監督官が事業所を訪問する方法により実施し、4月1日時点での実態を調査しているようです。
週所定労働時間が40時間以下である事業場数の割合は、96.9%(大企業100%、中小企業95.8%)で、平成17年度の93.4%よりも3.5%増えております。
週所定労働時間の事業場平均は37時間47分で、平成17年度の38時間19分よりも32分短くなっております。
また時間外労使協定(36協定)を締結している事業場は55.2%(平成17年度は37.4%)となっております。
その他1カ月の法定時間外労働の最長の者が45時間以下である事業場数の割合は69.8%(平成17年度は67.2%)となっております。
8年前に比べますと全体的に労働時間が短くなっていることがわかります。
時短に向けていい結果だと思われますが・・・。
思えば昭和22年に週48時間制が始まり、昭和63年に週46時間制、平成3年に週44時間制、平成6年に週40時間制(猶予措置あり)、平成9年には週40時間の全面実施となりました。
今から思うと週48時間制の時代では今よりも所定労働時間が月32時間以上長くなっておりました。
現在毎月40時間残業するとしてプラス32時間で、当時は今の時代に換算すると月72時間以上残業しているのと同じことになります。
もちろん高度成長時代には週48時間プラス残業がかなりあったかと思いますので、かつていかに日本人がよく働いていたのかがわかります。
複雑化されたストレス現代社会におきましては、労働時間が短くなっていくことはいい傾向です。
一方で天然資源に乏しい日本を支えてきたのは人的資源である労働力だということを考えますと、このまま時短が進むことで日本の世界的な競争力はどうなっていくのかなといった不安が過ります。
ただ単純に「労働時間が長いことがいいことだと言っているわけではない」ことは付け加えさせていただきます。