業務部の三浦です。
合理的な理性によって万物を理解しようとする近代の自然科学に対し、直観的に物事の真相をとらえる精神作用で問題を解決しようとすることがあります。
これを「暗黙知」とか「勘」とか、もっと言えば「オカルティズム」と呼びます。
労務相談対応や人事制度のコンサルティングを行う際に、場合によっては、知識や合理性ではなく「勘」に頼ることがあります。
「勘」と聞けばイイカゲンなものだとイメージされるかもしれません。
しかし、経験によって導き出された解が「勘」であり、質の良い経験が豊富に蓄積されているのであれば、そこから生まれる「勘」に価値がないはずがありません。
勿論、闇雲に「勘」を伝えるだけではダメで、その「勘」に価値あるものだと信じて頂けるだけのストーリーを我々は準備する必要があります。
その為には、できるだけ多く「労務の現場」に立ち入り、そこに深くかかわっていく必要があります。
論理や合理性、軽薄な前例(判例)に頼りすぎて問題を解決しようとする方は、質の良い経験が乏しいのだと思います。
一方で「勘」に頼りすぎて問題を解決しようとする方は、論理や合理性が乏しいのだと思います。
多種多様なヒトの関係性によって生じる労務諸問題においては、「論理」と「勘」の双方が充実してこそ、効果的な労務管理とそのアドバイスやコンサルティングが実現できると信じています。