業務部の三浦でございます。
日本人が持つ伝統的な世界観として民族学者の柳田國男さんが見いだされた「ハレ」と「ケ」という概念があります。
ハレ(晴れ、霽れ)は儀礼や祭、年中行事などの「非日常」、ケ(褻)は普段の生活である「日常」を表し、日常をリセットするためには非日常を華やかに執り行うことが必要であると考えられています。
日本人は、この「ハレ」の機会を楽しみにし、「ケ」の日常を生きる活力の源としてきたのですが、コロナ禍によって昨年に引き続き今年も多くのお祭りが中止を余儀なくされているようです。
私の高校は泉州地区にありましたので岸和田他に居住している友人達のだんじり祭りに懸ける熱い想いを慮れば彼らのフラストレーションは相当なものでしょう。
我々がコロナ後に取り戻す日常は従前と全く同じとはいかないでしょうし、コロナによって財政的に困窮する主催者も増えるものと想像されますが、創意と工夫によって日本の伝統文化としての「ハレ」の質と量がなんとか維持されることを切に願います。