業務部の三浦です。
ニュースを賑わせた阿武町の4630万円誤送金問題で阿武町側代理人の中山修身弁護士の手腕が賞賛されています。
国税徴収法等を駆使した手段の部分は語るような立場にないので良くわかりませんが、私が凄いなと感じたのはこの問題の被害者が誰で目的が何か・・・が極めて明確でその実現の1点に集中されていたのだろうなという点です。
この問題の被害者は阿武町役場でもなく容疑者でもなく町民です。
そして目的は早急且つ確実に流出した全額を回収することです。
ワイドショーのコメンテーターや他の弁護士が容疑者が悪いだの役場が悪いだのと騒いでる最中に、中山弁護士は「町民の税金がどこに流出してそれを時間を掛けずに最短距離で町の財布に戻すためにどのような手段でどこに働きかけるべきか」に1点集中されていたのだと思います。
これは簡単そうでなかなかできない事だと思います。
そして時間をかけて中途半端な額を回収したのではなく、ごく短期間でほぼ全額を回収できた事実は同種事案の再発防止(模倣犯防止)という意味でも国レベルで非常に大きな実績になると思います。
複雑で困難な問題に取り組む際には余計な情報を捨てて目的が何かを明確化しそこに1点集中すること。
簡単ではありませんが常に頭に置いておきたいと思います。