総務部の脇です。
3/13の日本経済新聞に「雇用維持から成長産業への転職支援へ」という記事がありました。内容は、従業員を解雇せずに一時的に休業させた企業を支援する雇用調整助成金を縮小し、成長産業に労働者を円滑に移動させるための支援制度を作るというもので、厚生労働省は、雇用維持が中心であった従来の雇用政策を転換し、産業構造の変化にあわせて転職支援に軸足を移していくようです。
雇用調整助成金は、1981年に始まった制度で、従業員を解雇せずに雇用を維持する場合、休業手当の一部を助成することで、失業者の急増を防ぎ、社会の混乱を防ぐ上で大きな役割を果たしてきました。しかし、一方でこの雇用調整助成金が、経営不振や構造不況の業種から成長産業への労働力の移動を妨げていたという指摘がでてきたそうです。雇用維持はセーフティネットとして機能してきましたが、かえって産業の新陳代謝を遅らせ雇用のミスマッチを広げたという批判です。
日本は、他の先進国と比べて企業の新陳代謝が乏しく「衰退産業に労働力が滞留している」と言われていて、今後、労働力人口が減少していく中で、成長産業・企業に貴重な人材をうまく橋渡しできれば日本経済の成長力の底上げが期待できると記事にはありました。