業務部の木村です。
数十年に一度しかないとされる大雨を降らせた台風18号も過ぎ去り、朝晩は肌寒いぐらいの気候になってきました。
それにしても今年の夏は本当に暑かったですね。まさに”酷暑”と呼ぶにふさわしい暑さでした。
すっかり過ぎ去ってしまった感のある夏ですが、みなさんは夏と聞いて何を連想されますか?
海、プール、花火、スイカ、里帰りなどと言ったところでしょうか。
私は子どもの頃からなぜか「終戦」という言葉が思い浮かびます。
毎年8月中には、戦争に関連した番組がたくさん放映されますが、過去、私が見た番組の中で印象に残っているものがあります。
たしかNHKスペシャルだったと思うのですが、旧海軍の中枢メンバーが戦後35年が経ってから「海軍反省会」と称し、無謀にも開戦に至った経緯や指揮命令の状況などを語った会合の記録番組です。
番組の中で特に印象的だったのは、国家の最高責任者たちが勝算もなく開戦へ突き進む一方で、旧海軍の中枢には戦争回避の考えをもっていた人がたくさんいたということです。
開戦すると多くの被害がもたらされることが分かっていたにも関わらず、なぜ戦争回避をもっと強く主張しなかったのか?
様々な事情はあったのでしょうが、番組の中ではその理由として、この戦争におかしいと思いながら、その当時の空気に逆らうことができず、誰もが沈黙してしまったのだと説明されていました。
そのような当時の状況を「やましき沈黙」と表現されていましたが、とても印象に残る言葉でした。
この「やましき沈黙」は、現代の会社組織においても教訓となり得る言葉だと思います。
従業員たちが仕事に関して活発に意見や提案ができる風通しのよい組織こそ理想の姿だと思いますが、そのような組織風土を作るも壊すも経営者層の考えや言動次第です。
「やましき沈黙」に思い当たるところはありませんか?