業務部の木村(朋)です。
先日、車を運転中にたまたまAMのNHKラジオ第一を流していたところ、『夏休み 子ども科学電話相談』という番組が放送中でした。
スタジオに各分野(野鳥、昆虫、植物、天文・宇宙、魚・動物、科学、恐竜、地球、放射線・衛生学、心と体)の専門家である学者の先生方がスタンバイし、全国の小学生からの素朴な疑問に電話で答える、という内容です。
子どもたちの質問の内容がなんとも可愛らしく面白かったので興味深く聴いていたのですが、どうも先生の回答が気になります。
というのも、できるだけ小学生の子どもにも理解できるように答えようと努力しているのは感じられるものの、どうしても専門用語や難解な用語を連発してしまい、電話口の子どもたちは「・・・・」となっていました。
(「光は1秒間に地球を7周半するといいますが、どうやって測ったのですか?」という質問をした小学校1~2年生の子どもは、まだ”速さ”の求め方を学校で習っていないので、先生もどうやって説明すればよいか分からなくなってしまい、その様子がとてもおかしかったです(笑))
何人かの子どもたちの電話相談は、だいたい同じような感じで進んでいったのですが、「飼っているカブトムシが昆虫ゼリーを全然食べてくれません、どうしたら食べてくれますか?」という質問に対して、ある教授が非常に分かりやすく回答していたのが印象的でした。
他の先生方とは違い、電話口の子どもの反応をうかがいながら、とてもシンプルかつ的確に簡単な言葉で答えていき、子どももよく理解できた様子でした。
何かの分野の専門家が、物事を正確に伝えようとすればするほど小難しく説明してしまいがちですが、それは単なる自己満足に過ぎません。いかに小難しいことを分かりやすく伝えられるかこそが大切なことだと改めて認識しました。
私自身も気を付けたいと思います。