4月1日、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」を公表した。

特に地域区分における想定される対応、集会の人数目安等も記載されており、対応の参考になります。ぜひご参照ください。

 

●地域区分の考え方について
①「感染拡大警戒地域」※専門家会議の脇田座長は、東京や大阪はこのカテゴリーに区分されるとしています。
○ 直近1週間の新規感染者数やリンクなしの感染者数が、その1週間前と比較して大幅な増加が確認されているが、オーバーシュート(p4 脚注参照。爆発的患者急増)と呼べるほどの状況には至っていない。また、直近1週間の帰国者・接触者外来の受診者についても、その1週間前と比較して一定以上の増加基調が確認される。

〇 重症者を優先する医療提供体制の構築を図ってもなお、医療提供体制のキャパシティ等の観点から、近い将来、切迫性の高い状況又はそのおそれが高まっている状況。
<想定される対応>
〇 オーバーシュート(爆発的患者急増)を生じさせないよう最大限取り組んでいく観点から、「3つの条件が同時に重なる場」2(以下「3つの密」という。)を避けるための取組(行動変容)を、より強く徹底していただく必要がある。
〇 例えば、自治体首長から以下のような行動制限メッセージ等を発信するとともに、市民がそれを守るとともに、市民相互に啓発しあうことなどが期待される。
・期間を明確にした外出自粛要請、
地域レベルであっても、10 名以上が集まる集会・イベントへの参加を避けること、
家族以外の多人数での会食などは行わないこと、
・具体的に集団感染が生じた事例を踏まえた、注意喚起の徹底。
〇 また、こうした地域においては、その地域内の学校の一斉臨時休業も選択肢として検討すべきである。

②「感染確認地域」
○ 直近1週間の新規感染者数やリンクなしの感染者数が、その1週間前と比較して一定程度の増加幅に収まっており、帰国者・接触者外来の受診者数についてもあまり増加していない状況にある地域(①でも③でもない地域)

<想定される対応>
・人の集まるイベントや「3つの密」を徹底的に回避する対策をしたうえで、感染拡大のリスクの低い活動については、実施する。
具体的には、屋内で 50 名以上が集まる集会・イベントへの参加は控えること
・また、一定程度に収まっているように見えても、感染拡大の兆しが見られた場合には、感染拡大のリスクの低い活動も含めて対応を更に検討していくことが求められる

③「感染未確認地域」
○ 直近の1週間において、感染者が確認されていない地域(海外帰国の輸入例は除く。直近の 1 週間においてリンクなしの感染者数もなし)

<想定される対応>
・屋外でのスポーツやスポーツ観戦、文化・芸術施設の利用、参加者が特定された地域イベントなどについては、適切な感染症対策を講じたうえで、それらのリスクの判断を行い、感染拡大のリスクの低い活動については注意をしながら実施する。
・また、その場合であっても、急激な感染拡大への備えと、「3 つの密」を徹底的に回避する対策は不可欠。いつ感染が広がるかわからない状況のため、常に最新情報を取り入れた啓発を継続してもらいたい。

■新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年4月1日)

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000617992.pdf

 

■新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の見解(令和2年3月9日及び3月19日公表)では、集団感染が確認された場所で共通する3条件が示されています。新型コロナウィルス厚生労働省対策本部では、この見解を踏まえ、リスク要因の一つである「換気の悪い密閉空間」を改善するため、多数の人が利用する商業施設等においてどのような換気を行えば良いのかについて、有識者の意見を聴取しつつ、文献、国際機関の基準、国内法令基準等を考察し、推奨される換気の方法をまとめました。

わかりやすいリーフレットになっています。商業施設でない事業所においても対応にぜひご参照ください。

■~ 商業施設等の管理権原者の皆さまへ ~「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000616064.pdf