国立成育医療研究センター 研究所政策科学研究部の大塚美耶子研究員、竹原健二部長らは、同社会医学研究部の加藤承彦室長、国立保健医療科学院の越智真奈美主任研究官、北里大学の可知悠子講師らとともに、父親の「仕事のある日」における1日の生活時間について分析をおこないました。
分析には、国の基幹統計調査として総務省が実施している社会生活基本調査の2016年の調査票Aのデータを用いました。その結果、政府が目標として定めた、「6歳未満の子どもをもつ男性の1日あたりの家事・育児時間を150分にすること」を達成するためには、父親の1日あたりの「仕事関連時間(仕事と通勤に要した時間)」を9.5時間未満に留める必要があることが分かりました。
プレスリリースのポイント
- 父親が政府の目標である150分(2.5時間)の「家事・育児関連時間」を中・長期的に確保し続けるためには「仕事関連時間」を9.5時間未満にする必要があります。
- 未就学児の子どもをもつ父親の69%は「仕事関連時間」が10時間以上であり、12時間以上が36%と最多でした。12時間以上は、過労死ラインとされる「月おおむね80時間」の時間外労働を超える可能性が高くなっています。
- 父親の「家事・育児関連時間」を増やすためには、代わりに何か別の時間を減らすことの議論が同時に行われる必要がありますが、これまでそうした議論はほとんどおこなわれていません。
- 「仕事関連時間」が長時間を占めている父親は、代わりに減らせる時間的な余裕がすでにありません。
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詳細は下記サイトよりご参照ください。
(出所)国立成育医療研究センター HP
https://www.ncchd.go.jp/press/2022/211018.html
●プレスリリース